2025年2月14日付の日経新聞によると、岐阜駅前の大規模再開発プロジェクトが資材費と人件費の高騰により最大2年の遅れに直面しており西棟の高さが当初計画の34階から約20階に縮小されることが明らかになりました。
再開発組合は14日、財政的な制約により当初の計画が実現困難となったことを理由に、計画の修正を発表しました。

外観のCGパースは開発事業者提供
JR岐阜駅の北側に位置する「ツインタワー」プロジェクトは、2023年に始動し、東地区と西地区で別々の再開発組合が運営しています。
当初の計画では、両棟とも1~2階を商業施設、3~5階をオフィススペース、それ以上の階を住宅として設計されていました。
西棟の分譲マンションは野村不動産、東棟は積水ハウスが開発を担当しています。
東棟は当初計画に近い30階建てのままとなり、2025年度に既存建物の解体を開始し、その後建設が進められる予定です。完成は2029年度を目指しています。
一方、西棟は構造の見直しが必要となり、完成予定が当初の2028年度から1~2年遅れ、2030年度となりました。
東海テレビ「NEWS ONE」による再開発計画の変更についての特集動画
かつて繊維卸売業で賑わった再開発予定地ですが、業界の衰退とともに空室率の上昇に悩まされてきました。そこで、地権者が団結し、「ツインタワー」プロジェクトを推進することで地域の活性化を目指しました。
このプロジェクトの成否は、岐阜市中心部の将来にとって極めて重要と見られています。かつて商業の中心地であった柳ケ瀬地区は衰退が続き、2024年には県内唯一の百貨店である「高島屋岐阜店」が閉店し、さらなる影響が懸念されています。
一方で、柳ケ瀬と岐阜駅の間に位置する玉宮地区では、新しい飲食店やナイトスポットが増え、若者の集客に成功しています。
市の担当者は、今回の計画変更があったものの、「ツインタワー」が成功すれば、訪問者数の増加や滞在時間の延長、主要エリア間の回遊性向上につながると期待を寄せています。
出典:
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